ヒザの痛みがひどくて矢も楯もたまらず当院にいらっしゃった30代女性。

以前から当院にお越しされていまして、数年前にご出産されるまでは10代のころからサッカーを続けていていたそうです。人生の半分くらいはサッカーと歩んできた中でお膝を痛めて手術したこともあったそうで動きに制限はあるものの特に生活に支障を生じるほどではなかったとのこと。

ところが今年に入って数年ぶりに競技に参加してみると、体力は続かないし、膝の痛みはあるし、と体力の低下にショックを受けられたようです。

しかしそれでも負けじと今回、試合に参加してみたところ、やはり体力が持たず、フルでの参加はできなかったそうですが、それよりなにより膝が腫れあがり、むくみも伴い、痛みがどうしようもなかったとのこと。階段の上り下りも歩行時も足を引きずらないと歩けず。椅子に座って足を伸ばそうとしても伸びない。という事態に。

病院での診察を受け、関節に炎症を起こしていることはわかったのですが、だからといって痛みも腫れも治まったわけでもなく、数日してから「実は…。」とご連絡をいただきました。

おヒザの状態を確認させていただくと(写真参考)、(数日してからなので痛みも腫れも少し治まってきましたが)いくつかの要素が見受けられます。

ひざの外側とお皿の奥に痛み、前モモのツッパリ感、そしてお皿の下のゴリゴリ感。これは(体液の循環不良から来るヒザ周辺の筋肉や筋膜、脂肪、靭帯などとそれらの組織をつなげる別の)組織の線維化。それが原因で動くはずのものが動けない事態となっていると解釈しました。

からだはよくミルフィーユ構造をしているといわれ、いくつかのレイヤー(階層)が重なって活動しています。(バームクーヘンみたいな)

そのレイヤー同士がべったりとくっつきすぎていると動けなくなり、体全体の動作としても支障が生じます。

調整時に、お膝の左右差を見ます。まだ熱感が少し残っていますが病院で「変形性膝関節症」と診断された方の膝もよく熱感があります。角度が悪く普段から負荷があるために熱を持っていると当院では解釈しています。

イスに座って足を伸ばせない、歩行してもらうと足を引きずり、歩きづらさの自覚があります。

早速、仰向けで調整に入ります。一つ一つの問題を検証をしながら調整していきます。最終的には歩行も問題なく行い、イスに座っての足伸ばしも少し引っかかりはあるもののできるように。腫れもずいぶんと引いたのがお客様もわかりました。

セルフエクササイズを教えて、一晩明けてからの状態毎の対応を教え、送り出しました。

翌日、LINEで調子がとてもよく回復しているとうれしいご報告をいただきました。

病院での診察も継続されることもおすすめし、慎重に取り組んでいく意思をいただきました。

東洋医学であらわされる「気・血・水」、血液やリンパ、脳脊髄液といった体液の循環は健康には欠かせません。

そういったことも踏まえたうえでの、体のメンテナンスをしていると予防や回復に違いが出ますよ。

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。皆様のご参考になれば幸いです。

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