骨盤と腰のあたりを指して「腰が重だるい」と当院にいらした70代男性。
お話を聞いてみると、歩いている間も腰が重だるく感じられ、最近は「右足の付け根から前モモも…」つらいとのことでした。(右足の付け根から前モモというのは鼠径部から大腿部前面になります。)
早速お体の方を観察していきます。
頭部は前の方に傾く、いわゆる猫背状態。同時に左に傾きながらも肩や骨盤は右に下がっています。重心は右側に傾き、右足への負担が強く見られます。
背骨を観察してみると骨盤の傾きから腰椎の根っこ部分で右に倒れてそれをかばうように上に行くと左に傾いています。
骨盤や背骨の左右への湾曲(側弯)があり、それが年齢を重ねて固着している状態です。
動作を見てみると前屈動作はガチガチに固まり、背中から腰へのハリ感が強く出ます。
後屈の動作も制限が強いうえに、斜めに倒すと腰の痛みの訴えもあります。神経が圧迫されているのが示唆されます。
バランスチェックもしましたがその前に座ったままで腰の調整をしたのもあってか骨盤の関節は思ったよりも動けました。
それから骨盤周辺と腰椎それぞれの関節に加えて、関連する股関節も調整し、下肢の筋肉も調整します。
最終的に動作を再度チェックしてみると難なく楽に動かせるようになり、ご本人も「あ!動く!さっきとは全然ちがいます!」と驚かれたご様子です。
右前モモの痛みもなくなったご様子で、まずよかったです。
しかし冷えの刺激によってまた出てくるであろうと思われます。
酷暑の中なので無理は禁物ですが、適度に体を動かすことも大事です。
みなさまの元気と健康を願っています。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。皆様のご参考になれば幸いです。
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illustration by フリーメディカルイラスト図鑑