玄関先で出迎えるとやや前かがみで「腰が痛い」と当院にいらした50代女性。

お話を聞いてみると、この3,4日前から腰が痛むとのこと。何がきっかけか思い当たるところはないそうですが、30分くらい座っていると痛くなり、仰向けで寝ていると腰がだんだんと固くなってくるそうです。

腰痛をかばうせいで冒頭のような前かがみの姿勢になってしまう。とも言われました。

当然、後屈の動作は痛くてできません。

さっそく、バランスチェックをしてみると腰と骨盤の関節する腰仙関節に動きの制限が見られました。また股関節も伸ばしきれない状態です。

関節そのものの炎症や損傷も疑うこともありますが、突発的な外傷や前ぶれのような痛みや違和感もないことから腰から骨盤をまたいでいる股関節の筋肉の不調と仮定します。

筋肉の状態を確認してみるとやはり縮んでしまっているのがわかりました。

特に注目したのは腸腰筋(大腰筋と腸骨筋を合わせた名称です)。下肢の動きや体幹の前後作用、その他にも一部臓器との関連も指摘されているダイナミックな筋肉です。お肉屋さんで売っているヒレ肉が該当しますね。(ヒレカツを好きな方は多いですね)

この筋肉が原因となるぎっくり腰も少なくはないのでケアしておくのは無駄ではありません。

調整は腸骨筋を含めた下肢の調整に集中しました。下肢には体の筋肉の大半が占められており、血液・リンパの循環や日常生活等の活動にも大変影響します。

「老化は足から」とはよく言ったものです。

調整を終えてみると、先ほど前かがみだった姿勢が無理なく体を伸ばせて、すんなりと立ち上がれるようになりました。

後屈の動作も造作なくできるようになりました。

腰仙関節の動きもいい感じです。

腸腰筋の不調で関連する関節も悪い影響を受けていたようです。

数週間後にいらしたので聞いてみると、「あのときの腰の痛みはまったく感じられません」と言われました。

楽になって、元気になってよかったです。

みなさまの元気と健康を願っています。

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。皆様のご参考になれば幸いです。

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illustration by フリーメディカルイラスト図鑑