パソコンに向かっている時間が多くなり、目の疲れを訴えて当院にいらした50代女性。

お話を聞いてみると、普段はお仕事で動き回っているのがこの1か月ほどはパソコンに向かっていることが増えたせいか、目の疲れを自覚されたそうです。

念のために眼科を受診してみると「飛蚊症」と診断されたものの、すぐにどうにかなってしまうほどのものではないとのことでお薬を処方されたとのこと。

目の疲れが関係するのか首も多少、気になるかということでしたので首の方をチェックします。

姿勢を見てみるとからだ全体、右に傾き、右重心。

首の部分の背骨(頸椎)は本来の湾曲(生理的湾曲)がほぼ消失したストレートネックです。

首の動作を見てみると中の方でギシギシいう(ご本人談)ようで、あまり動きません。これには女性も驚いていました。

頸椎の一部の骨が右にずれていることもわかりました。

骨盤もずれていました。

調整はまずゆがみの強い首から調整することにします。

頸椎の一番上に位置する頭頸関節を調整。

そこからは上から順番に頸椎の必要なところだけ調整します。

ずれている、ゆがんでいるからといって、あれもこれもと調整するのは体に過剰な刺激が入り、受ける方の体に負担がかかります。体の反応もあまりよろしくありません。

胸背部の上側の関節も調整して終えました。

終えてみると、あれほどガチガチだった首も柔らかくなりスムーズに動くようになり、

ずいぶん楽になったご様子。

調整の途中でも言われていたのですが、「手の先まで血が通う感じがあります」とのこと。

視界がはっきりとクリアになったともいわれましたが、発生学では、ヒトとして発生したころから目と頭頸関節周辺は直接のつながりがあります。

目が疲れたら首に。首が疲れたら目に。ということは十分にあります。

ちなみに後頭部から頸椎上部にかけて走行している後頭下筋群は精神的な緊張状態や外界(からだの外の天候など)の外部環境の影響によっても知らず知らずのうちに力が入ってしまうことも。

ひいてはそれが慢性的な頭痛を起こす原因になることも少なくありません。

気がつくとあごが上がっているという人はその傾向があります。

また会話の最中、頻繁にうなずく傾向が出るときも精神的な緊張状態が亢進されており、こういった状態が続くとからだの緊張状態が思うように抜けなくなるというのは多くの事例を見てきて実感しています。

あごが上がり気味の人が取れる対策としては、緊張しているなと気づいたら、あごを引く。あごを引いて後ろの首筋を伸ばす。これを意識して行うのがおすすめです。

ギュッとやらずにスーッと伸ばす気持ちでやるといいです。簡単で安全でどこでもできると思います。

お話を今回の女性の方に戻しますが、目もクリアになり、首の方も楽になってよかったです。

みなさまの元気と健康を願っています。

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。皆様のご参考になれば幸いです。

※ご紹介した事例はあくまで個人様のご感想であり、誰でも同じような結果が出ると保証するものではありません。ご了承ください。

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illustration by フリーメディカルイラスト図鑑