歩行中の左股関節の痛みを訴えてこられた60代女性。

お話を伺うと、歩きだしの時、またかかとを地面についた時にも左股関節ソケイ部辺りに激痛が走るのがストレスで、歩くのもおそるおそるになっているとのこと。

いつどれだけ強い痛みに襲われるかわからず、出かけるのも躊躇して出かけるのが怖いとのことでした。

血液やリンパ等の体液の循環不良によって不調が出ているものの、動き出し時の痛みとだんだん強くなってくる痛みというのは、同じ痛みでも全く別の原因となります。

動き出し時の痛みというのは、例えてみるとチェーンが錆びついた自転車をこぐときのあの固くて重い感じに似ています。ギシギシいいながらも勢いがついてくると最初に漕ぎ出した時のような固さや重さは軽減しますね。油をさすと固さも重さも消えます。

お体で言うと、関節の運動を助ける滑液等の循環や関節が錆びついた状態になっているのです。

ですから体温が下がっている起床時、運動開始の初動時に関節がうまく動かず痛みが発生します。

解決の方法はいくつかありますが、体を動かすことへの恐怖感を和らげることも必要と考え、今回は体を動かす操法を下肢中心に行いました。刺激としては優しく、無理のない形でできます。

終えてから、すっきりとされたようです。

二週間後に再度ご来院された時には、「前回の調整をしてから、あれほどの痛みがすっかりと消えて本当に夢のよう」だとおっしゃっていました。

痛みが怖くて外に出るのすら躊躇していた方が、いろんなところに行きたいとまで言われたことにとても感動しました。

本当によかったですね!

東洋医学であらわされる「気・血・水」、血液やリンパ、脳脊髄液といった体液の循環は健康には欠かせません。

そういったことも踏まえたうえでの、体のメンテナンスをしていると予防や回復に違いが出ますよ。

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。皆様のご参考になれば幸いです。

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