「先週火曜日ころから左太ももが痛くて立てなくなり・・・」と股関節の痛みを訴えて当院にいらした60代女性。

お話を聞いてみると、10日ほど前に長時間座ることがあったそうでその時から違和感があり、歩くときに痛かったとのこと。

翌日には、痛みは良くなるどころか、寝返りを打っても触っただけでも痛く、鎮痛剤を飲んでも治まらず、何もしていないのにズキズキ痛くて歩けないし立てない状態。

足も上げられず、しびれも伴っていたため、坐骨神経痛ではないかと心配していたそうです。

ようやく何とか動けるようになって当院まで来られました。

痛みのある場所を示してもらうと、左脚の付け根(鼠径部)から左臀部のやや外側かつ下寄り。

バランスチェックをしてみると股関節と骨盤の関節である仙腸関節の左右のバランスが悪くてあまり動きません。

何が原因でこのような状況になったのかは定かではありませんが、「長時間の座位」によって筋肉やひいては関節が固まってしまったところに急な動作をすることで組織を痛めてしまうことは十分にあり得ます。

長期慢性化しているものではなく、重症化しているのでもなく、大きな損傷や外傷でない一時的なものであれば、適切にバランスを調整することが大事です。

股関節周辺の筋肉の緊張を緩和させて、過度の刺激にならないように運動性の刺激を入れて、この方にも自分の力で多少動いてもらうことで刺激を体になじませます。

セルフケアとしていくつかのエクササイズを紹介してその日は帰宅してもらいました。

約一週間後にいらした時には「紹介してもらった運動は続けている」、「股関節の痛みもすっかり消えました」とのご報告をいただきました。

股関節・仙腸関節のバランスを観察してみると股関節は良い状態に。仙腸関節は少しまだ課題があります。

ストレスなく安心して歩けるようになったとのことで本当によかったですね。

みなさまの元気と健康を願っています。

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。皆様のご参考になれば幸いです。

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illustration by フリーメディカルイラスト図鑑